「祈り」とか

「想い」とか

「願い」とか

「気持ち」というものが

BluetoothやWi-Fiみたいに

実際にエネルギーを持つことが科学的に証明されてから

人々の行動は大きく変化した

 

特にスポーツに関しては

サポーターの応援によるエネルギーは勝敗に直接的に作用するという事で

世界はかつてない大応援時代となった

 

鹿島神宮や香取神宮など必勝祈願の御利益があるような神社仏閣には連日沢山の人が殺到し

より大切な試合前になると選手達は恋人にプロポーズ

返事はもらわず

“この試合で勝ったら結婚して欲しい”

という約束によるエネルギーをもって勝負に臨んだ

 

特に「感謝」が非常に大きなエネルギーを持つことが近年わかり

3年前の夏の甲子園にて初出場となった横浜流星高校が

病に倒れた熱血先生の‟教え子が甲子園優勝”という夢を叶えるべく

かつて非行・引きこもり・病などの状況から先生の全力の支援により救われたという生徒9名が立ち上がり

全員がほぼ野球未経験者にも関わらず恩返しの優勝を果たした

という大事件以降

いかにチーム・家族・地域・サポーター間で感謝をし合えるかという点に全力を充てられるようになった

 

この世のあらゆる競争において重要な事はフィジカルでもメンタルでもない

ホスピタリティだ

 

 

そんな時代になりまして初めてのWBC。

ワールドベースボールカップ。決勝。日本対中国。

強豪とされるアメリカやキューバを

人口と統率力にモノを言わせた規格外の応援によるエネルギー量をもって圧倒してきました中国。

 

対するは我らが日本。

人口の数的不利を

野球未発展国へのボランティア活動によって信頼とファンを増やす事で補い、

今回は合同練習期間を全てボランティアに費やすという念の入れようでこの日を迎えて参りました。

80を超える国と地域が今、

日本の国旗を両の腕で振って応援しエネルギーを送ってくれております。

 

さていよいよ9回裏2アウト満塁。

スコアは1-4で中国優勢。

ここで１発ホームランが出れば日本の逆転優勝となります。

ですがここで本日大活躍のピッチャー李選手。

ユニフォームにはファンの子供達の寄せ書きが朱色でびっしりと書かれております。

さらに本日はなんと李選手の誕生日。

また念願の第一子が出産間近ということで

現在奥様も分娩室にて奮闘中との情報が届いております。

この試合をもって恩師でありお父様であられる中国代表監督が御勇退されるという事もあり、

エネルギー値は今まさにピークというところ。

 

この場面で日本側、

代打でバッターボックスに立つのは山田。

今回ボランティア活動に参加ができなかったという事で前線からはしばらく外れておりましたが、

ご実家が神社という事で現在チーム必勝のご祈祷が行われており

また今チーム唯一の牡牛座。

本日の星占い1位ということを加味しての監督の采配でしょうか。

 

さぁ李選手投げた！

打った！やった！山田！満塁ホームラン！

 

 

それではヒーローインタビューです。

ずばり、今回の勝因はなんでしょうか？

 

はい。ウチで毎日休まず10000回

死ぬ気でバット振ってました。